選んでいいの? 涙の告白①
気がつけば、長女からこの台詞を聞いて、
すでに7年の月日が経っていた。
その日の事を、今でも映像付きで覚えている。
長女が高校1年生だった、ある秋の日、
学校の先生から電話があった。
「お母さん、Yさんが二者面談を受けて
くれないんですよ。。
呼びに行っても逃げて回って〜。
何か、聞かれていますか?
この二者面談で『文系』『理系』の
クラス分けをするので
決めてもらわないと困るんです。。
ご家庭でも、どうしたいのか
聞いてみていただけますか?」
当時、長女は進学、理系のクラスにいた。
中高一貫校で一応医者を目指していたけれど
やる気を失くしているのはわかっていた。
帰宅後、ソファーで寝転がってる娘に
先生からの電話を伝えて、
どうして面接受けないのか聞いてみた。
「いやいやいや。」
「なになに。」
「医者になるには数2、数3が必要だけど、
私には数2を極めることすら
無理だとわかった。
医者は無理だと思う。。」
「ふーん。仕方ないね。
どうしても無理なら他の道も考えなきゃね、
何かやってみたいことあるの?
「いやいやいや。いやいやいや。」
「なによ。。
なんかあるなら言ってみてよ。」
「いやいや。。」
「なに〜。言ってみてよ。」
「怖くて言えない。。。」
「え、何が怖いの?」
「怖くて言えないよ。
だって食べていけるわけないもん。」
「何で食べていけないの?」
「だっておばあちゃんがそう言ってたもん。
ずっとそう言ってたもん。」
「だから何がしたいの?
言ってみないとわからないでしょ〜」
長女、両手で目をふさぎながら、泣いてる模様
「、、かきたい。」
え?
「、、かきたいの。」
え?
「画が描きたいの〜!!! 」
え、絵、画〜⁈
つづく
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